偏差値とは・・・・・・。あたかも人間の能力や価値を
表す?錯覚を与える言葉である。
我々の時代には普段の成績に係わらず希望する大学が
受験できた。だから「ヘェーあいつがねえ」ということもまま
あった。今は「君の偏差値ならこのレベルしか無理だ」と
杓子定規に否応なしに決めつけられてしまう。
ビジネスの世界ではその「偏差値」がアテにならないから
面白い。そんなことを描いた拙書が完成した。
タイトルは「ダメな人、向かない人が変わる
営業実践トレーニング」(ダイヤモンド社)。
落ちこぼれてもいい、まわり道をしてもいい。
自分のやりたい仕事を見つけてひたすら努力すれば
必ず道は拓かれる。夢と希望をもって自分を信じて
コツコツいこう。ダメというラク印を押されても構わない。
何度でも敗者復活できるのが人生だ。
月: 2008年11月
『すごすぎる箱物』
先月の名張に引き続き伊勢で電力会社主催の
セミナーの講師を務めた。
会場は1994年に誕生したサンアリーナ。
スポーツなどのイベント会場に国際会議場まで
併設した複合施設である。その豪華さには唖然とした。
収容人員1万人超のメインアリーナや、
6ヶ国語同時通訳システムの完備した超豪華な
会議室、それに音響効果抜群のコンサートホール。
因に私の講師控え室は広々とし、貴賓室とあった。
人口13万人の伊勢でこの施設。
「???」何ともいえない複雑な一日だった。
サンアリーナ全景
メインアリーナ
講師控室
『神妙な面持ちで』
地鎮祭。「とこしずめのまつり」とも読む。
一般的に吉日の午前中に行なわれ、
家を建てる前に土地を清め、工事の安全を
お守りする祭儀のことである。
施主は永くその場所に建っていられることを願うが、
私たち設計事務所は無事に工事が竣工する事を願う。
ある地方では土にも虫にも草にも木にも
お願いする地鎮祭の祈祷があるそうな。
神だのみするとなぜか心が洗われるからいい。
『頑張りたくない』
先月の17日にブログに掲載した「横臥の療法」について
問合わせがあった。ハウスメーカーのK課長だ。
彼は15年前の新人研修生だが今や10名の部下を
率いている。聞くところによると部下が頑張りすぎて
疲れてしまっているらしい。エッ、本当に?
一昔前は「ガンバロー」と右手を突き上げ気勢を上げたり、
「頑張れ、頑張れ」と後押ししたものだ。
元来「頑張る」は日本人の美徳だが語源を調べると
「我を張る」つまり自分の思いを押し通すことらしい。
ウツ病の営業マンと接した時に
「頑張れ」は禁句とした。今の時代は
「がんばらなくっちゃ」から「楽しまなくっちゃ」である。
頑張る営業マン(拙書より)
『基本の徹底』
基本という言葉を辞書で調べると
「物事を成り立たせるうえで最も大切なこと」とある。
野球の基本はキャッチボール。
相手の右胸に正確に素早くボールを投げることだ。
ゴルフの基本は?それは理に叶った正しいスイング。
真っすぐに目的地点に飛ばすことだ。
「ではセールスの基本は?」
「そんなこと、わかってますよ」という頭でっかちな
営業マンたちに3時間もかけてレクチャーした。
こんなことは初めての経験だ。
しかし執こくてもいい。「セールスの基本」を
毎回30分かけて叩き込むことにした。
基本を忘れ要領よくやろうとすると「運」が逃げて
スランプに見舞われるからだ。何事も「凡事徹底」だ。
『コツコツ懸命に』
1999年に当時の日銀の速水総裁が打ち出した
ゼロ金利政策。この策は金融システムの不安や
デフレスパイラルを防ぐことが狙いで実施された。
以後、日本の潤沢な資金は高金利通貨国に流れ、
円安バブルを生んだがアメリカのサブプライムローン
問題を引き金に、この円安バブルはもろくも崩壊した。
今や、全世界において金融危機は大問題となり、
投機はタブー視されている。
不動産投資会社での私の指導テーマは『資産で稼ぐノウハウ』。
ケインズ経済学をベースにしたレバレッジ効果を
狙ったものだ。しかし今の時代は?かな。投資に頭を使うより、
やはり資源の乏しい日本では、技術を磨きモノづくりを旨とし
コツコツ汗をかき働くしかないと心底想う。
営業ツールの表紙
『文化の薫り』
私の通った中学校は松山城の中腹に位置していた。
山にそびえる洋館「万翠荘」や漱石と子規が
同居した「愚陀仏庵」はその頃の遊び場(?)だった。
実家から坊ちゃん電車で10分もすれば道後温泉が
あり、高校の母校のそばには子規堂がある。
そんな我が故郷、松山が最近熱くなってきた。
昨春開館したミュージアムや劇場が活性化しているからだ。
司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」がNHKでドラマ化が
決定して、文庫本(八巻)を買って再び読破してみた。
まことに小さな国が………で始まる書き下ろしは
学生時代に愛読したそのもの。私の実家近くに生家のある
軍人・秋山兄弟(主人公)も、より身近に感じた。
来年放映されるドラマが楽しみだ。
重宝している古本と近刊文庫本
『若い人の力に期待』
弊社の設計部には日本建築専門学校(静岡)出身者が3名
在籍している。彼らは4年間木造住宅の伝統技術を学び、
実習を通して大工技術も少し身につけているからいい。
私が彼らを気に入っている点は「木造建築を極めたい」
という純粋な心と、志が高いことだ。
来年は関東地区に本格的に進出するので
設計部、広報部、営業部で若い覇気のある人材は確保したい。
次代を担う若い人に助けてもらうことが重要だと思う。