『紙芝居』

「カンカンカン」「ドンドンドン」
境内に拍子木と太鼓の音が鳴り響く。
夏空の下、子どもたちが、そぞろ集まる。
最前列に陣取りゴザを敷いて膝を組む。
幼少の頃、僕はこの紙芝居に夢中になり
ワクワクしながら想像力をかき立てていた。
 
京都の清水寺では安野侑志さんが
紙芝居で人気を集めているという。(写真)
安野さんのモットーは集まった子どもたちを
“命じない、禁じない、叱らない”のだという。
 
紙芝居には双方向のコミュニケーション
効果を高める醍醐味がある。
水木しげる、白土三平などの大御所も
紙芝居の原画を描きながら名をなしたという。
 
「話に耳を傾けてくれない」と嘆く営業マン
彼らのために「紙芝居」は面白いと思う。
早速、アイデアを練ることにした。
 
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写真:雑誌「ひととき」より

『たけしの魅力』

30年も前、漫才師として一世風靡したビートたけし。
テンポのいいしゃべりは風刺に富んでいた。
そんな彼がメガホンを執れば海外で賞を総ナメし
今や映画界の巨匠。しかし僕は違和感を感じていた。
 
北野武監督のバイオレンス映画「アウトレイジ」は
ヤクザの血みどろの権力闘争を描いたものだ。
「この野郎、バカ野郎」と繰り返されるセリフが
耳ざわりでストーリーも単純だった。
しかし後で凶悪なシーンを思い出してクスクス。
暴力をネタにし残酷シーンを「お笑い」に
置き換えてしまう彼の能力はやはり非凡だ。
オチに向かってスジフリを作るのが巧みだし
漫才に通じる手法を映画に用いているのだろう。
 
「北野武 今、63歳」
毒舌芸人の苛烈な生き方を綴った著作を
85分で一読した。ムダのない文章。さすがだ。
 
ビデオで観た彼が演じる「座頭市」。
これもいい。香取君より断然立ち振舞いも見事だ。
異彩を放ったたけしのTV番組の
スタッフから突然、取材のオファーがあった。
興味津々だが自然体で対応することにした。
 
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『元気・勇気・男気』

資源が乏しいから、後進国に
得意技を安売りするJAPAN。
成長し成熟することが衰退と淘汰に
つながることに気づかない経営者。
過去の成功が忘れられず自らを
変える勇気のない営業リーダー。
理念がなく「言葉を持たない」
迷走する我国のリーダー。
 
13日に東京国際フォーラムで
営業セミナーを開催。会場は満席。
遠くは鹿児島や山形からも参加され
大阪から自費参加の若者もいた。
最近の受講生は熱心だけど元気がないようだ。
人間が本来持つべき「好奇心」「チャレンジ精神」
「夢」が失われているのかもしれない。
工務店訪問、現場視察、そして
設計スタッフとの打合せや研修会などで
関東・中部・関西地区を巡回し、18日に帰広。
 
翌19日、トヨエツ主演の「必死剣鳥刺し」を観た。
そこで痛感したのは「男気」。
リスクがあっても志を捨てずに何事にも
挑戦する姿は清々しいものだ。
 
明日の営業研修では固定概念を払拭した
旺盛な行動力の復活をテーマに、
営業マンに勇気を与えたい。
 
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『高校野球』

真白なユニフォームに腕を通し
初々しい姿で白球を追う。
今年も高校球児の夏が始まった。
過酷な訓練を積み重ねてきた球児たち。
がんばれば願いが叶うものと
思えなければ高校野球なんてやってられない。
 
昔、僕はひそかに「甲子園の夢」を描いていた。
しかし準々決勝で0対2で惜敗。
そびえ立つ入道雲を背にし
流した汗は貴重な財産だ。
炎と書いて「ほむら」と読む。
この「ほむら」との闘いがなつかしい。
 
久しぶりに母校の応援に出かけた。
しかし初戦敗退。涙に眩れる選手たち。
「いつの時代も高校野球はいいよね」
 
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『衝動買い』

田舎の骨董屋で見つけた竹の麻雀牌。
「菊池寛らが熱中した牌らしい」の
店主の売り言葉に「衝動買い」してしまった。
 「衝動買い」とは買う予定がないのに咄嗟の
「欲しい」という気持だけで買ってしまうことだ。 
 
「一目惚れ」とは常日頃から良いと思っている
イメージに近いモノを見出したときに
思わず興奮状態に陥ることである。
 
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家は「衝動買い」?
「そんな無茶な」と備えのある人は言うだろう。
しかし心の葛藤を表す背反心理と
購買心理のメカニズムを分析すると
家だって「衝動買いもあり」なのだ。

「一目惚れ」して「欲しい」という欲望が
「どうしても」という渇望に変わる。
そして抑制の心理を排除してしまう。
すると人は「衝動買い」してしまうのだ。
 
下の写真は老朽家屋を建替えられた
仲むつまじい末永様夫妻。
 
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今でも麻雀牌の「衝動買い」に悔いはない。
新しい家づくりのヒントになったのだから。

『不安と期待』

大連のレストランに陳列していた蓄音機。
100年も前のシロモノらしい。
 
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5万坪もある木加工工場で見つけた
年季の入った手製カンナ。ズシリと重かった。
因みに5万坪とは東京ドーム12個分の広さだ。
 
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小さくても便利な「スグレモノ」。
それはポケットサイズのドライバーセット。
これも中国製である。
 
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中国企業と将来を見据えた住宅事業。
広島でモデルハウスが17日に上棟するが、
なぜか期待と不安が交錯する毎日である。
夢に向かって、知恵を絞り汗したい。

『我ら愛知県人』

「あちこちで現場を見かけるもんだで、
どえりゃ、儲かってるげな。安くしてちょう」
 
「いいモンは売れるで、だもんでオマケを
つけとくで買ってチョウデーヤー」
 
これは研修時に組み立てた
名古屋弁での応酬話法である。
年輩の資産家が対象だとこうなる。
 
方言にはその地の独特の味があるから面白い。
愛知県人はトヨタを筆頭にモノづくりが
自慢であるし2年前に名古屋大学の
関係者が3人もノーベル賞を受賞した。
ヒット商品も多く、発明の街でもある。
 
「愛知の人はでら器用だがね」
「でら」とはとてもという意味。
「モノづくり自慢、アイデア発明家、器用な達人」
そんなイメージを描いて愛知を訪れると
いろいろと気付きが発見できるから楽しくなる。
 
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名古屋モード学園スパイラルタワーズ